ABOUT

看護学の発展に向けて JANAがめざすこと

看護学の学術的発展をめざす看護系学会の相互交流と連携をはかり、
看護学研究の成果を社会に還元する学会活動を支援し、
また看護学学術団体の立場から、人々の健康と生活の質の向上のため
国や社会に向かって必要な提言を行う。

歴史と変遷

1975年 日本看護系大学協議会(JUNPU)発足(6大学)
1981年 JANPUにより日本看護科学学会(JANS)を設立
1982年 JANSに日本学術会議・協会登録推進委員会を設置→日本学術会議登録学術研究団体に申請
1987年 JANS:日本学術会議登録学術研究団体となる
1987年 JANS内の日本学術会議・協会登録推進委員会が日本学術会議対策委員会に名称変更、後に、JANS看護学学術基盤整備委員会へ
2000年 看護学研究連絡員会設置(第18期日本学術会議)
2001年 日本看護系学会協議会〈現JANA〉(23学会)
2005年 看護界初の日本学術会議会員(南裕子氏)
2008年 JANS看護学学術基盤整備委員会の会務をJANAに継承し、委員会活動を終了
2015年 一般社団法人日本看護系学会協議会(JANA)へ
2018年度 社員学会数は46学会へ
2022年度 社員学会数は49学会となる

 本協議会の設立の源流は、1979年に高知女子大、東京大学、琉球大学、名古屋保健衛生大学、千葉大学、聖路加看護大学の6大学が連携し、日本看護系大学協議会の第1回総会が開催されたことに遡る。ここで日本看護科学学会の発起人会の設立が承認された。3年後の1984年、日本看護科学学会は日本学術会議に登録申請を行うが承認されなかった。これを契機に、日本学術会議での承認を得るためには、看護系学会の組織化が必要であるとの認識が深まった。1987年に、学術会議の第7部に看護学研究連絡委員会の設置申請を行うが、この時も承認は叶わなかった。看護学の学術的発展を目指した看護系学会間の連携の必要性は、日本学術会議第17期の看護学専門委員会の専門委員会が第7部部長に提出した4回の要望書に記されている。

 その努力が実り、第18期の日本学術会議で初めて看護学研究連絡委員会(看護学研連)が認められた。これを機に、会員相互の連携と協力によって看護学研連の活動を支援し、看護学研究の学術的発展に寄与することを目的に、2001年9月に日本看護系学会協議会が発足した。この時の社員学会は23学会であった。看護学の研究者を学術会議の会員に選出するために、看護学研連を支えることが、発足当初の看護系学会協議会の大きな目的であった。

 しかし、日本学術会議の一部法改正がなされ、第20期から日本学術会議の組織改編が行われた。それに伴い、2006年(平成17年)9月に、学術会議の組織改正により看護学研究連絡委員会は第19期で解散され、2006年から第20期の日本学術会議の会員として南裕子先生が看護学研究者として選出された。また10名を超える連携会員が選出された。

 これによって日本学術会議に看護研究者を選出するという日本看護系学会協議会の当初の目的は達成されたことになる。同時に本協議会は、学会相互の連携と強調を計ることで看護学の発展に寄与するとともに、社会や国に対し重要な課題を発信していくという新たな目的のもと、2007年(平成18年)から本協議会の規定に基づき選出された新役員で活動を新たにスタートした。

 2014年12月の臨時総会で、定款案、役員選出規定案が示され一般社団法人に移行することが総会で承認された。2018年度には会員数は46学会、2022年度末では49学会となっている。

主な事業

  • 01
    社員相互の情報交換
    ニュースレター発行、ホームページ管理
  • 02
    日本学術会議及び国内外の学術組織との相互交流
    医療安全推進、災害看護の学会連携
  • 03
    看護系の学会活動の支援
    公的研究費拡大推進、APN実践推進プロジェクト
  • 04
    国や社会に向けての必要な提言
    JANAの近年の活動を参照
  • 05
    本法人の目的達成に必要な事業
    JANAのこれからの課題を参照

JANAの近年の活動

国や社会に向けた見解・声明の発信

2011年5月 提言「高度実践看護師としての特定看護師(仮称)の能力」
2012年6月 「看護師特定能力認証にかかわるカリキュラムの考え方(案)」に関する要望書の提出
2017年3月 「科学研究費助成事業(科研費)審査システム改革2018」に関する意見提出
2017年7月 日本学術会議「軍事的安全保障研究に関する声明」を受けて

シンポジウムの企画を通して社員学会への情報提供 JSC看護分科会、JANPU などと連携

2014年3月 「ケアサイエンスの必要性と看護の役割」
2016年7月 「ケアサイエンスとは何か、その必要性を議論する」
2017年12月 「医療事故調査制度を知ろう~運用開始から1年を振り返って~」
2017年3月 「安全保障と学術の問題に看護はどう取り組むか」
「分野別質保証のための教育課程編成上の参照基準」
2017年12月 「地方創生時代の看護系大学のチャレンジ-看護学の変革と課題」
2018年6月 「高度実践看護師の裁量権拡大を考える
-健やかな超高齢化社会の実現へ向けてー

JANAのこれからの課題

  • 看護学の学術的発展を支えるため、看護学研究の環境を改善・整備する。
  • 看護学研究の成果を効果的に社会に還元するため、学会横断的な仕組みを構築する。
  • 看護系学会を代表する立場から、人々の健康や生活の質の向上のため、国や社会に向けて積極的に提言する。